FAQ

よくある質問

サンガーシーケンス、オリゴ合成

シーケンス結果を用いて投稿予定ですが必要な情報を教えてください。

  • Sequencing Kit : ABI BigDye™ Terminator v3.1 Cycle Sequencing Kits
  • Sequencer : ABI 3730xl Analyzer (96 capillary type)
  • PCR machine : BioRad DNA Engine Dyad PTC-220
  • Seuencing protocol;

Sequencing reactions were performed in a BioRad DNA Engine Dyad PTC-220 Peltier Thermal Cycler using the BigDye™ Terminator v3.1 Cycle Sequencing Kit(Thermo Fisher Scientific), according to manufacturer’s instructions. Single-pass sequencing was performed on each template using [universal or your own] primers. The fluorescent-labeled fragments were purified from the unincorporated terminators either by ethanol precipitation method or using the BigDye XTerminator™ Purification Kit(Thermo Fisher Scientific). The samples were analysed by a 3730xl DNA Analyzer (Thermo Fisher Scientific).

解析結果グラフにあるPhred Scoreとは何ですか?

Phredとは、
Base callingプログラムであり、シーケンサが作り出したイメージファイル(ABI, SCF, ESDなど)を読み込み、Fasta formatに変換するプログラムです。グラフイメージ中のchromatogramの曲線を見て適切なBaseを指定するとともにスコアまで作りファイルにし、Fourier Transform Algorithmが使用されます。
Phredから得られたスコアをQV (Quality Value)にて塩基配列の正確さを判定することができるようにQVを割り当てております。 QVを単純に「Phred Score」とも呼ばれます。

QV = -10 * log (P)

Phred Scoreが20の塩基配列のエラー確率は10-2(正確度99%)
Phred Scoreが30の塩基配列のエラー確率は10-3(正確度99.9%)
Phred Scoreが40の塩基配列のエラー確率は10-4(正確度99.99%)

サンプルおよび解析結果の保存期間は?

お送りいただいたサンプルは、サンプル到着後の受付日から1ヶ月間保管いたします。
解析データは弊社のサーバーに1ヶ月間保存いたしますので、
その間に必ずデータの保存をお願いいたします。

プライマーはどのように準備して送ればいいのでしょうか?

サンプル試料と混合せず、必ず別の1.5mlチューブにご用意ください。
5 pmol/ul に調整した溶液を基本量10ulに、追加1反応につき2ulを足した量をお送りください。弊社にてプライマーの濃度確認が行えないため、プライマーの濃度が正確でない場合、良好な結果が得られない可能性が御座います。必ずプライマーの濃度をご記入くださいますようお願い申し上げます。

シーケンシング用のプライマーはPAGEおよびHPLC精製以上の品質がお勧めですが、OPC精製においても同様の水準のqualityが保障されるのであれば問題ありません。GC contentは40-60%程度、dimer formationおよびhair-pin formationが4bp以上にならないよう、また、end stabilityが高くないようにデザインしてください。50℃(単一条件下)でannealingするため、Tmは50-58℃をお勧めします。

弊社保有のユニバーサルプライマーをご利用の際は、必ずプライマーの配列をご確認の上、ご選択ください。
稀なケースですが、いくつかのベクターにて、ベクターマップに該当する配列があるにも関わらず、結合しない場合が御座います。(ex. PET, pCL, pENTR, pDONR etc.)

DNAはどのように準備した方がいいですか?

Plasmid DNA (high copy number) は100-200ng/ul、PCR産物は50-100ng/ul手移動の濃度で1.5mlチューブにご用意ください。ご依頼の反応数に応じて、基本量10ulに、追加1反応につき3ulを足した量をお送りください。試料に、Salt, EDTA, protein, carbohydrate, RNA, EtOH, primer dimerなどが残っていると、シーケンシング反応の過程、あるいはキャピラリー内でinhibitorとして作用する場合もありますので、純度の確保には特に留意ください。

追加反応とは?

弊社のシーケンス解析を行い、保管期間内のサンプルにつきまして、別プライマーでの解析を指します。追加反応は、通常のサービス料金が発生いたします。

再反応を依頼するには?

解析結果をご査収いただき、弊社の実験過程に問題があると判断される反応につきまして、無料にて同様の反応を行うサービスを指します。再反応をご希望される場合は、再反応申請書に必要事項をご記入の上、order@macrogen-japan.co.jpにお送りください。

Trouble shooting guideに記載される配列等、改善の困難な解析結果によっては、ご要望にお応えできない場合が御座いますので、予めご了承ください。

サンプル受付はいつも可能ですか?

土日、祝日は休業日となりますので、平日以外のサンプル受付はできません。
宅配業者で保管していただき、休み明けに弊社着となります。
尚、お盆や年末年始の営業日に関しましては、【新着ニュース】でお知らせします。

納品(塩基配列結果報告)まで必要な時間は?

精製済のDNAをお送りいただいた場合、弊社にサンプルが到着してから、48営業時間以内の納品を保証しています。ただし、未精製PCR産物の場合、追加で24時間ほど必要になる場合も御座いますので、詳しくはカスタマーセンター(customer@macrogen-japan.co.jp)までお問い合わせください。

サンプル送付において宅配便は指定されていますか?

基本的にはヤマト運輸での送付をお願いしておりますが、
お客様のご利用し易い配送方法でお送りいただいて構いません。

塩基配列解析を依頼したいのですがどうすればいいですか?

  1. 【マイページ】のアカウント作成から、お客様登録を行ってください。
  2. 弊社から【お客様ID】を発行し、メールでお知らせします。(既にお客様IDをお持ちの方は3,からご用意ください。)
  3. マイページよりログインしていただき、Sequencingを選択後、必要事項をご入力いただきまして、ご依頼内容をご登録ください。
  4. サンプルとオーダー様式印刷物を着払いで弊社にお送りください。
  • TROUBLE
    SHOOTING
    GUIDE
  • ANALYSIS
    SOFTWARE
    DOWNLOADS
TROUBLE SHOOTING GUIDE
トラブルシューティングガイド

弊社では、初回のシーケンス解析で望ましい結果が得られなかったサンプルにつきまして、弊社の再反応基準の対象となる場合に限り、無料で再反応を承ります。
シーケンシングの失敗は、サンプルの状態や特異的な配列により生じる場合が殆どでございます。このような場合、同一のシーケンシングプロセスにおいて、あらゆる操作を行いましても、改善の可能性がないため、再反応の対象から外れます。 こちらに、頻繁に見られる特徴的な配列の例を掲載いたしましたので、ご参考にして頂けますと幸いです。

マクロジェン・ジャパンの再反応対応につきまして

弊社のシーケンシングサービスにおける再反応は、機械トラブルや研究スタッフのミスの可能性に対する確認作業の一環として行われるもののため、改善の可能性があると判断されるサンプルに限り実施いたします。
そのため、同じ名前のサンプルでありましても、再度送っていただくサンプルは再反応の対象にはならず、解析料金が発生いたしますこと、ご了承ください。
以下に記載の例につきましては、恐縮では御座いますが、ご請求をさせて頂くことを原則としております。

01 Mixed Template

Plasmid DNAをご用意頂く際に、1つ以上のコロニーが同時にpickingされた場合や、1つのコロニーが2つ以上のplasmidを含む場合に、それぞれ異なるinsertが含まれるため、シーケンシングを行うと、ベクターの領域は綺麗なsingle peakを示しますが、insertの領域はmulti peakを示します。

02 Compression

特定の地点からmulti peakが現れる現象は、Mixed Template (insert contamination)と類似しておりますが、multi peakが現れる領域がinsert領域ではない点が異なります。主に二次構造により、同一electrophoretic mobilityからそれぞれ異なるサイズのfragmentを形成することになり、ある地点からことなったpeakが同時に検出される現象です。頻繁ではありませんが、high G/C content, high A/T contentの領域でこのような現象が起きることもあります。

03 Multiple Binding

良好なシグナル強度を保ちながら、相互に異なるpeakが共存する現象です。異なる2つ以上のテンプレートが混在しているか、1つのテンプレートであっても、偶然2ヶ所以上でhomologyを持つ場合、プライマーがmulti bindingするため、複数のpeakが現れます。

04 Slippage

Long homopolymer regionの後でmulti peakが現れる現象です。
Polymerizationする間にhomopolymer regionが正しくpairingすることなく、後ろのbase callingがずれる状態です。

05 Mixed base

良好なシーケンスデータのうち、部分的に1 baseがdouble peakを示す状態です。SNPの可能性や、頻度は低いですが、point mutationの場合もこのような傾向を示すこともあります。

06 N-1 primer

Major peakの下に、同程度あるいは少し低いピークが影のようにバックグラウンドを形成する現象です。これは、プライマーが合成される過程で精製が充分でなかったり、分解を起こした場合に現れます。このような場合は、プライマーを合成し直す必要があります。

07 Frameshift Mutation

PCR産物において、特定地点からN-1 Primerと同様のminor peakが現れる状態です。N-1 Primerの場合、プライマーの結合した領域直後からminor peakが現れている点が異なります。

08 Repeat Seq (Microsetellite)

2個あるいはそれ以上の塩基の繰り返し配列が見られ、それ以降にmulti peakを示す現象です。これは繰り返し配列によってそれ以降のポリメラーゼ工程が円滑に進まなくなるためか、二次構造などの形成によるものと報告されています。

09 Abrupt Signal Loss

シグナルが急激に減少する現象です。二次構造の形成等により、それ以降のポリマー化が行われず、著しくシグナルが弱くなります。

ANALYSIS SOFTWARE DOWNLOADS
解析ソフトダウンロード

弊社から納品する解析データは、ab1, txt, pdf, phd, scfの5種類となります。これらのファイルを開くためには専用のソフトウェアが必要となります。下記URLからダウンロードしてください。お客様のご利用し易いファイルにてデータのご確認をお願いいたします。

ABIファイル

専用のソフトウェアが必要となります。下記アドレスより無償ダウンロードできます。

-Chromas Lite (Windows)
http://www.technelysium.com.au/chromas_lite.html

-FinchTV Download
https://digitalworldbiology.com/FinchTV

-Sequence Scanner Software v2.0(Windows対応)
https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/sequencing/sanger-sequencing/sanger-dna-sequencing/sanger-sequencing-data-analysis.html

PDFファイル

AdobeR ReaderRが必要となります。下記アドレスより無償ダウンロードできます。
http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep2.html

PHDファイル

Phredはワシントン大学で開発されたアセンブリに関するソフトウェアです。
シーケンスの波形データを読取り、ベースコールを行い、
各塩基の値を算出します。詳細については http://www.phrap.org をご参照下さい。